ころは -うつわと道具と喫茶室- は、明治時代に建てられた、築150年ほどの古民家を活かしたお店です。
この建物は、昔の農家に多く見られる「田の字型」の間取りでできています。
「田の字型」とは、室町時代の広間型から発展したと言われる、四つの部屋を組み合わせた間取りのこと。
襖や障子で部屋を仕切り、暮らしに合わせて空間を柔らかく使い分けていた、日本ならではの工夫が息づいています。
ころはでは、そんな昔ながらの良さをそのままに、障子の紙を抜いて間仕切りとして使ったり、蔵から出てきた古い箪笥や道具たちを、今の店づくりにそっと取り入れたりと、なるべくあるものを大切に使っています。
どこか懐かしくて、ほっとできる。
そんな空間で、うつわとお茶と、静かな時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。
母屋は、明治の時代に建てられたものだそうですが、その奥、渡り廊下の先にある「離れ」は、昭和に入ってから建てられた建物です。
年月でいえば、まだ新しい建物かもしれません。けれど、この離れがとても、いいんです。
母屋から続く、静かな渡り廊下。
一歩、また一歩と進むたびに、空気が少しずつ変わっていくのがわかります。
やわらかな木漏れ日が差し込む廊下を抜けると、ふわりと風が抜ける、開放的でどこか落ち着く空間が広がります。
鳥の声に耳を傾けたり、ただ何もせず、季節の光や風を感じたり。
そんな何気ない時間が、心をすっとほどいてくれるような気がするんです。
ころはにお越しの際は、ぜひその道のりも楽しんでみてください。
渡り廊下をそっと歩きながら、“離れ”が持つ静けさとぬくもりを感じていただけたら嬉しいで
きっとそこには、日々の慌ただしさを忘れてしまうような、やさしい時間が待っているはずです。